ATSとは何か
ATS(Applicant Tracking System、採用管理システム)とは、求人募集から応募者管理、面接日程の調整、採用進捗の管理まで、複雑な採用業務を一元管理できるシステムのことです。多くのATSは、Indeedや求人ボックスといった求人検索エンジンと連携しており、ATSを導入するだけで、これらの媒体に無料で求人を掲載できる点が最大のメリットです。
なぜ求人検索エンジンを活用すべきか
求人検索エンジンには、次のようなメリットがあります。
クリック課金制のため、無料掲載から始めて様子を見ながら求人をブラッシュアップできる
職種×勤務地で検索されるため、難易度の高い地方求人でもターゲットにアプローチできる
検索エンジンに掲載されるため、転職を積極的に考えていない層(転職潜在層)にもアプローチできる
掲載・非掲載をワンクリックで切り替えられ、採用スピードが早い
一方でデメリットもあります。求人メディアのように費用をかけて掲載順位を上げることができない点、クリックされるほど費用がかさむ点です。これらは、求人内容を充実させて自然な掲載順位を上げること、事前に課金額の上限を設定しておくことで対策できます。
主なATSの比較
| サービス名 | 提供企業 | 導入費用 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Airワーク | Indeed Japan(旧リクルート) | 無料 | リクルート系列の求人広告掲載が可能。導入費用が無料 |
| 採用ページコボット | ディップ | 月額25,000円〜 | 面接日程調整機能(面接コボット)が優れている |
| ハピキタ | アルバイト情報社 | 月額88,000円〜 | 月額利用料にIndeedへの課金分が内包 |
| ネオ求人部 | ネオキャリア | 月額15,000円〜 | Indeed・求人ボックスへの課金をそれぞれ選択可能 |
| テンリク | 天職市場 | 月額30,000円〜 | 採用コンサルティングが充実 |
2025年、採用市場に起きた変化
2025年4月、株式会社リクルートが組織体制を変更し、Indeedとの連携をより強固にしました。この変更により、Indeed以外に掲載した求人情報を無料でIndeedへ転載(クローリング)する機能が廃止され、Airワークを通じた掲載(無料枠を含む)か、有料掲載を行わない限り、Indeedへ無料で転載されることがなくなりました。
この変化により、Indeedを最も有効に活用できるのは、現時点ではAirワークということになります。採用手法は制度変更の影響を受けやすい分野なので、「以前はこうだった」という情報が古くなっていないか、定期的に見直す必要があります。
ATS導入は「採用」と「システム」の両方の知識が要る
ATSは単なる採用ツールではなく、自社の採用フローや応募者管理の仕組みそのものを設計し直す作業でもあります。どのATSが自社に合うかは、採用したい職種、採用予算、社内の運用体制によって変わります。
まとめ
求人広告に大きな予算をかける前に、ATSと求人検索エンジンの仕組みを理解しておくだけで、無料または低コストで打てる施策があります。どのATSが自社に合うか、まずは現状の採用フローと予算感を整理するところから始めてみることをおすすめします。
